はじめて
の方へ

プロジェクト
未来

RFLマイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞2013年度

河野美保医師、原野謙一医師が「RFLマイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞」を受賞(2013年度)

前列左より 秋山理事長、垣添会長、原野医師、河野医師、上野直人教授

河野美保医師
医師となり10年目を迎えますが、以前からこの学年で今後 よりよい医療を提供していくためには、世界の医療現場を実際に見て体験し、日本医療の長所や短所に気づくことが大切であ ると思っておりました。エビデンスへの知識を深め日本でのチ ーム医療の充実を目指すうえで、世界最高峰に位置するMDア ンダーソンがんセンターにて学ぶ機会を頂けたらと思い、応募させて頂きました。
この受賞は、対がん協会の方々、リレー・フォー・ライフジ ャパンへ寄付して下さった方々などの多くの方の善意により与えて頂いたものです。この賞に関わって頂きました皆様に、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。私は、広島で生まれ、幼い頃から原爆のことを身近に感じな がら育ちました。被爆という悲惨な経験をした方々から多くの話を伺い、現在も後遺症で苦しんでおられるのを目の当たりにし、広島で生まれ育った者として何かお役に立てたらと考え、広島大学原爆放射線医科学研究所の血液腫瘍科に進みました。
大学では、原爆が影響し広島で罹患の多いとされる骨髄異形成 症候群、白血病の診療を行って参りました。そのうちに固形癌 の治療にも興味を持つようになり、その中でも乳癌は罹患されている方が多く、同じ女性としてお力になれたらと思い、現在は乳癌の診療を中心に行っております。臨床を行ううえで、エビデンス通りに治療をすすめても満足できるとも限らないことを多く経験し、それだけに、エビデンスを知ることに加え、エビデンスを吟味し実際に生み出す大変さや大切さを実感しております。また、日々進歩するがん治療に対応するために、多職種の特徴をいかしたチーム医療を確立する必要があり、これが私たち医療者にとってもよりよい医療環境を作る原動力になると確信しております。

原野謙一医師
この度は、リレー・フォー・ライフ マイオンコロジードリーム奨励賞を頂き、ありがとうございます。MDアンダーソンがんセンターという素晴らしい施設で臨床研究をする機会を頂き、大変感激しております。留学中、乳癌の臨床研究や新薬開発を学ぶ予定です。
私は、乳がんと婦人科がんを専門とする腫瘍内科医です。2004年に京都府立医科大学を卒業し、沖縄県立中部病院での臨床研修を経て、2008年より国立がん研究センター中央病院で腫瘍内科のトレーニングを受けました。その後、2011年11月より、日本医科大学武蔵小杉病院腫瘍内科の設立に携わっております。私は乳がん、婦人科がんを専門として臨床・研究を行い、また自院での患者会を開催し、昨年には埼玉でのリレー・フォー・ライフ活動のお手伝いをさせていただきました。がん患者の方によりよいがん診療を提供するにはどうすればよいかを常に考えながら、がん診療に従事しております。
私は、実際にがんの臨床研究、臨床試験に携わるようになり、日本における様々な問題点に気付きました。がん臨床研究に関する確立した教育システムがないこと、臨床研究コーディネーターや生物統計家などの人的資源に乏しいこと、そして、臨床試験とくに早期薬剤開発に携わる医師の不足です。現在の日本においては、がん患者は欧米と比較して遜色のないがん治療を受けることが出来る状況にあると思います。とくに外科治療は世界でもトップレベルです。しかしながら、薬剤開発、臨床試験の分野においては、日本は欧米に遅れを取っています。
新薬を開発するには、第1相、第2相、第3相臨床試験と段階を経てその薬剤の安全性、効果が検討されます。日本においては、とくに第1相臨床試験に従事する医療従事者が少ないのが現状です。日本の基礎研究のレベルは非常に高く、新薬の開発も盛んであるにもかかわらず、その安全性を検討する臨床試験(第1相試験)を自国で行うことが出来ないために、海外に新薬が流出することが多々見受けられます。私は、このことは非常に問題であると思います。がん患者の方が、より良い治療薬をより安全に、より早く受けるためには、自国での臨床試験の発展が必ず必要になってくるのです。
私は、こうした臨床試験や新薬開発の発展に寄与することを通じて、日本のがん患者の方がより良い治療を受けることができるように尽力したいと考えております。今回の留学で得た経験を、帰国後がんに苦しむ患者さんの為に活かしていきたいと考えております。

2015年度受賞者 2014年度受賞者 2013年度受賞者

RFLマイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞 とは?

日本のがん医療に役立てることを目的に、米国屈指のがん専門病院として知られる米テキサス大学MDアンダーソンがんセンターと協議して設けた研修プログラムです。日本の若手医師を同センターに派遣し、約1年間学んでもらいます。リレー・フォー・ライフ・ジャパンに寄せられた寄付金をもとに運営し、そこに、日本のがん医療向上を願う多くの方々の気持ちが込められています。

この趣旨を同センターにご理解いただくとともに、一般社団法人オンコロジー教育推進プロジェクトの協力を得て、2010年度に第1回目の公募を始めました。それ以来の受賞者は次の通りです。

[敬称略、五十音順、所属は採択時のもの]

年 度氏名・所属
2015年岩瀬俊明(臓器制御外科、千葉大学附属病院)
及川将弘(乳腺外科、にゅうわ会及川病院)
鳩貝健(消化管内科、国立がん研究センター東病院)
2014年三浦裕司(臨床腫瘍科、虎の門病院)
森川直人
(呼吸器・アレルギー・膠原病内科、岩手医科大学)
2013年河野美保(腫瘍内科、広島市民病院)
原野謙一(腫瘍内科、日本医大武蔵小杉病院)
2012年塩崎隆也(産婦人科、三重大学、現在紀南病院)
並川健二郎(皮膚科、国立がん研究センター中央病院)
2011年古川孝広
(腫瘍内科、KKR札幌医療センター 斗南病院)
原尾美智子(乳腺外科、栃木県立がんセンター)
2010年増田紘子医師(乳腺外科、大阪医療センター)

寄付の使いみち

リレー・フォー・ライフで寄せられた寄付金は、日本対がん協会を通してがん医療の発展や患者支援、検診の啓発に役立てられます。一部はリレー・フォー・ライフの運営資金に充てられます。

topに戻る