最新情報・ブログ

2012年11月05日

リレー・フォー・ライフ宮崎inのべおかを振り返って

 思えばちょうど1年前、患者さん3名とご家族、医療者の15名で、大分のRFLに内容も充分理解しないまま参加しました。しかし会場に入ると、駆け引きのないボランティア精神、優しさを感じ、多くの方々から声掛けして頂いて元気が湧いてきたのを思い出します。患者さんもさることながら、私たち医療者も元気をいただきました。
 興奮冷めやらず、亡き森嶋さんたちと昨年12月にRFL宮崎inのべおかを立ち上げる運びとなりました。森嶋さんは、常々「退院してからが、がんの恐怖との戦いなのです。県北の緩和医療をどうにかしたい」と話をされていました。また、参加された患者さんたちの「このような大会を延岡でできたらすばらしい」「ぜひ、自分たちもやってみたい」という思いが強くなり、がん患者さんや地域で賛同してくださる方々を加え、RFL宮崎inのべおか実行委員会を立ち上げることができました。
 立ち上げと共に実行委員がみるみる増え、最後には92名となりました。何もかも初めてのことで、戸惑い・不安を抱えながらもみんな協力し、多くの喜びや感動を共有してきました。労働金庫のNPO助成金獲得、印鑑が買えず徹夜で手掘りの認め印づくり、手作りのポスターやプログラム、ステージの旗や燈籠など…本当にすごいことでした。あっという間にイベントの出演者を見つけてきた偉大な人、ボランティアの学生を時間も惜しまず探してきた方々、私たち実行委員の顧問となり「金が足りんかったら俺が出すがー」と頼りになる紳士、本当に数えきれないすごい人たちの集団となりました。そして、延岡市民が団結し、全国発信できるまでになっていきました。

 

 当日は台風の雨風を気にしながらの開催となりましたが、開会式とサバイバーズウォークは外で開催することができました。甲斐完治さんの素晴らしい司会に始まり、無償でのステージに花を添えてくださった方々、講話の深い話、サバイバーズトークには泣きました。コメンテーターとして滋賀県よりはるばる田村祐樹先生にお越し頂き、ほっこりする言葉と元気をいただきました。一つ一つに大切な思いが込められたルミナリエは、ルミナリエ委員やボランティアが、雨風にもめげず、みんなに見て頂くためにスタンドに並べてくれました。そのルミナリエは雨の恩恵をうけ、他では見られないような神秘的な明かりを灯してくれました。エンプティーテーブルは、皆さんの抱えるそれぞれの思いを感じて頂く時間となったと思います。
 準備からイベント終了まで、スローガンに掲げた「元気・勇気・希望」をたくさん頂き、感動しっぱなしの二日間でした。

 

 結果として、延べ1,171名の参加、450万円以上の募金が集まりました。この催しが「がんと向き合っている方々の為の催し」であることを忘れず、そしてその参加者の一人になれたことは、これからの人生に力となってくれると思います。二日間参加された方を始め、関わってくださった方々、来年のRFLに向けて今から体調を整えて、この繋がりを絶やすことなく来年へ繋げていきましょう。そしてこれからも元気、勇気、希望を持って生きていきましょう。

 

 皆様、本当にご苦労様でした。ありがとうございました。

 

 副実行委員長 福田雪子