リレー・フォー・ライフ・ジャパン広島

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2022年06月28日

がん友のエッセイ

   「あったか」より

 「私は広島県人、そしてカープのファンですから、好きな色は赤です」というと、小さな笑い声が聞こえた。よし、ちょっとは盛り上がったかな。
 絵本を読んで感想を述べ合う「あったか」(希望の会主催)、が始まった。最初に読まれたのは「あめあめパラン 木坂涼著」雨の中でいろいろな色が出てくる。そこで司会者が「自己紹介をして、好きな色を述べて下さい」と言われた。多くの人は絵本に出てくる色を中心に言われたが、私はそうではなかったので、笑いが出たのだろうか。
 「ここで話あったことは他で公表しないようにしましょう」と申し合わせているので、他の人の話はあまりできない。私の感想を中心に進めたい。
 次に読まれたのは「桃太郎 五味太郎著」だ。今日の中で私が一番気になった本。絵本なので登場人物(動物)は絵になって登場するが、桃太郎や猿などの絵が岡山のきび団子の絵(確か廣榮堂さんの箱だったと思う)にそっくりだ。
 「実はほかにも、キュウリから生まれた『きゅうり太郎』とかリンゴから生まれた『リンゴ太郎』とか『栗太郎』『イモ太郎』などいたのですが、なぜか有名ではありません」とある。
 かぐや姫は女性でよかったなあ、男性だったら「竹から生まれた竹太郎」となっていたかもしれないぞ。
 「ももたろう、おじいさんおばあさんにとても大切にかわいがられて、すくすく大きくなったということは有名です。でも実はももたろうがすくすく育つのをお手伝いした人は他にもたくさんいました。近くのお姉さんやお医者さん、先生やお巡りさん、お店のおばさんや工事のおじさん、以下略。」
 そうだよね。子どもを育てるというのは大変なこと。また、多くの人と接して育つことが大切。ましてやおじいさん、おばあさんとあるので高齢者。自分たちだけではできないこともあるだろう。こういう当たり前のことに気づかせてくれる本は好きです。
 「ここが噂の鬼ヶ島です。盛んに戦っています。どうやらももたろうチーム優勢です。中略。ところが鬼が文句を付けました。突然襲ってくるのはずるい。違反であると。」
 ここのところ、不謹慎かもしれないが、今のロシアとウクライナの戦いに例えたらどうだろう。突然攻撃するロシアはダメだよ。まして核攻撃で脅そうなんてひどい。攻撃を仕掛けてから4か月たつという。そろそろ停戦にしよう。
 そして二回線としてサッカーなり、バレーボールなりスポーツの試合をしたらいいのでは。お互いに頑張っているのを見て、多少でも友情を感じたらいいのだが。そしてロシアが譲歩。
 「そしてももたろうの島はこんな具合になりました。たくさんのステキなお客さん(鬼)と土産話がお土産です。いつまでもいつまでも大賑わいの大騒ぎ。後略。」ロシアとウクライナも最終的にはこういう風になればいいですね。
 鬼が島から宝物をたくさん持ち帰った桃太郎。育ててくれた村を裕福にしたというよりこんな話のほうが好き。
 三冊目は「いっしょだよ 小寺卓矢著 写真絵本」だ。これは森の中には自然がいっぱい。だけどそれぞれ一緒の物、組み合わせがあるということを表している。写真がとてもきれいというか新鮮な気がする。
 実はこの「絵本の会」、以前不定期で希望の会が開催していた。そこで紹介された「おとなりさん きしらまゆこ著」ニワトリさんの隣にフクロウさんが引っ越してきた。挨拶をしようとしてもニワトリとフクロウではすれ違い。どうなることかと思っていたらニワトリが手紙を書いて、玄関に置いたことからつながりができてきた。
 この絵本が気に入って、私は「絵本を読む会を定期的に開催してほしい」と要望していた。それだけに一か月に一回「あったか」として開催されることになり、とても喜んでいる。「がん治療中、支援している方に限らず、絵本が好きな方はどなたでも」ということなので、参加者が増えるといいなと思っている。
 なお、絵本を読み、司会をされるのは、絵本セラピストの方です。