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2022年10月15日

がん友のエッセイ

久々の三次旅

 

「雨の予報があるけれど、九日しかないよな」ワックス清掃がない三連休だが、八日は「我龍」の演奏会、十日は妻が上下の祭りで出展。

朝六時二十八分発の福塩線で府中駅へ。府中駅で最近話題の赤字ローカル線の三次行きのジーゼル車に乗り換える。赤字路線とはいえ、今日は三連休の中日なのか客は多いと感じる。

途中、「もっと時期的に遅くてもよかったかな。いつか来たときは車窓から見える紅葉がきれいだったなあ」と感じた。「おっ、いい景色じゃないか」吉舎のあたりだったかな、車窓から放牧されている牛が見える。のんびりと歩く牛、珍しくていい景色だ。

予定通り八時五十分、三次駅に着。まずはバスの待合所に行き、唐麺の寿司を購入。前回お土産にと思って帰りに来たらなくなっていた。

よし、これから奥田元宗・小由女美術館を目指そう。三次駅には有料ロッカーがないのでジョグで行くわけにはいかない。バスがあるが、ここはいつものようにウォーキングだ。

緩やかな坂道が続くあたり、ちょっとしんどいかな。「自分も年を取っているのだな」と思う。そのうち、つえを使ってこの坂を歩くようになるのかな。

三次中央病院、三次運動公園が見えてくる。懐かしいなあ。がんになり、中央病院には誘われて患者会主催の学習会に参加や私の講演会ということでやってきたことがある。その際少し早めに来て運動公園でジョグをして楽しんだ。

三次中央病院を過ぎると美術館が見えてくる。今日のメーンは「動くゴッホ展(今・・ゴッホのタッチが動き出す)」だ。パンフを見ると「ゴッホが本当に描きたかった心情表現に迫る」とある。

今回は「デジタルファインアート展」「純粋芸術(ファインアート)を題材に、3DCGアニメーションやⅤF✕(特殊効果)などのコンピュータグラフィックス技術を使った作品を集めた展覧会。世界的にはアメリカ、フランス、オーストラリアなどで、すでに芸術表現ジャンルとして確立され、人気を博している。」とある。要は作者が画いた作品は会場にはない。だけどデジタルで描いているので写真撮影もほとんど大丈夫。そして人物を描いた作品だと、微妙に視線が変わったり、パイプをくわえている人物だと、パイプから煙が出てきたりして、ドキッとする。

入場口には「コロナ禍ですので、次の点にご注意ください」と張り紙があるが、多数の人が見学に来られている。各会場の入り口あたりはかなり混雑している、カメラ可のマークが記してあるところでは写真を撮る。今日は一眼レフのカメラを持参しているのでしっかり。でも「カメラ持参の人はあまり見ていない」という感想がどこかの美術館の感想に書いてあったので、しっかり観る。

「ゴッホシアター」では「ゴッホの障害を知る劇場空間」とあるが、ゴーギャンとの関係に行き詰まり、いわゆる「耳切り事件」を起こすゴッホ、弟を頼りにしていたゴッホなど、人生で重要なところをきちんと説明してくれる。多数の人が熱心に観賞されていた。

うーん、ゴッホだけで思わぬ時間がかかった。常設展を見る時間がないが、何回も見ているので今回は失礼しよう。

次に三次ワイナリーへ。「えっ、なんだ」無料試飲会は多数の人が集うので八~十日は中止とある。コロナのことを考えたらそれがよいのだろう。ここでは赤ワインソフトクリームを食べる。色がきれいだ。

サングリーンまで帰り、ここで、お土産を購入。思案の結果「洋酒ケーキ」とする。府中市にも同じ名前のケーキはあるが(上下町)、味を比べてみるのもいいだろうということ。

ここで遅い昼食だが、かけうどんをいただく。妻がサラダを入れたサンドイッチを持たせてくれたのでこれでいい。

十四時四十三分発の府中行きに乗り、帰る。今日日曜日、私は夕食当番なので早めに帰宅。良い三次旅だったなあ。また来たいよね。