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【青森・八戸】笑顔と涙の初開催

青森県で初開催となる「リレー・フォー・ライフ・ジャパン八戸」(小渡章好実行委員長)が6月22日から23日にかけて、青森県八戸市の同市長根運動公園陸上競技場で開かれました。会場は笑顔と感動の涙にあふれ、2日間で約2400人が生きる希望と喜びを分かち合いました。

 22日正午のウォーク開始に合わせ、空からはパラグライダーが応援に駆け付けました。最初のサバイバーズラップ。手形を押したフラッグを手に、顔をくしゃくしゃにむせび泣く女性。この日を迎えた感動をかみしめるかのように、一歩を踏み出しました。高齢のサバイバーの姿もあり、400メートルトラックを歩き終えたその隣に、若者が寄り添っていました。

2月の実行委員会発足から、4カ月の準備期間で迎えたこの日。数人だった仲間は、毎週のミーティングを重ねるうちに、一人二人と輪が広がり、当日までに40人に。20~80代と幅広く、その半数近くはサバイバー。「少しずつ、実行委員の目の輝き、顔の表情、声の強さ変わってきた」と小渡実行委員長。RFLを通して、変化が生まれたといいます。雨の天気予報は、実行委員の強い思いに応えるかのように好転し、直前に屋外開催へと切り替えました。
当日の2日間、会場には笑顔があふれていました。港町の魚売りのおかあちゃんを演じる「イサバのカッチャ」のステージでは、涙交じりの笑いが沸き起こりました。「がんに負けないぞー!」と威勢の良い声を響かせ、一体感に包まれました。中高生のボランティアは200人を超え、笑顔と元気を振りまいていました。

 リレーの輪の広がりは当初の予想を大きく上回り、ルミナリエを灯すためのLEDが足りなくなるほど。福島、宮城の両実行委員会から借り受けたLEDが、1200のメッセージを照らし、夜中じゅう参加者の出入りが途絶えませんでした。

生きる喜びを全身で表現するサバイバー。その姿に、多くの参加者が勇気づけられました。RFLの主役はサバイバー。あらためて、そのことを感じさせる大会でした。

 青森県は75歳未満のがん死亡率が全国ワーストという統計があります。がんに対する社会の意識を変える―。自身がサバイバーでもある小渡実行委員長は、RFLの可能性を信じています。「サバイバー、ケアギバーのみなさん、もっと前に出て社会にかかわり、貢献していこう。がんに負けない社会をつくる先頭に立つのは、サバイバーの皆さんです」。そう呼び掛け、未来へとリレーをつなぎました。