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【茨城】原点の地で未来へリレー

「リレー・フォー・ライフ・ジャパン2013茨城」(宮本恭子実行委員長)が5月18日から19日にかけて、茨城県つくば市の研究学園駅前公園で開かれました。つくば市では、2006年にプレ大会として日本で最初のRFLが開かれて以来、5度目の開催です。

 さわやかな五月晴れの中、開会式に続き、名物ともいえる鳩バルーンのリリースで開幕しました。会場で際立ったのは、活気に満ちた学生たち。共催の筑波大学のほか、つくば国際大学、アール医療福祉専門学校、茨城県立医療大学、土浦日本大学高校から、150人以上がボランティアとして参加しました。テント設営やルミナリエの準備をはじめ、血圧測定やハンドマッサージ、マジックショーなどそれぞれの得意分野で来場者をもてなしました。

医療従事者を目指す学生も多く、セミナーやサバイバートークが充実していました。
「がんと分かった瞬間、これからどうしたらいいのか真っ白になった」
「あるがまま、おかれた状況で一生懸命生きている」
「人間の体と心はつながっていることを忘れないで」
サバイバーの方々が、告知を受けたときの心情や人生観、医療従事者とのかかわりについて語り、学生たちは真剣なまなざしで聞き入っていました。

 つくば国際大学2年の木村花菜さん(19)「看護師になる意欲がいっそう湧きました」と話し、福田有希さん(20)は「普段はなかなか患者さんの生の声を聞くことができない。本当に参加してよかった」と笑顔を見せました。サバイバーの方々も交流を楽しみにしているようで、「学生さんたちとの交流は楽しく、エネルギーをもらう」という声が聞かれました。
「この場で感じた思いを、将来立ち戻ることのできる原点になれば。患者さんの立場から物事を見られる医療従事者になってほしい」。教員でもある宮本実行委員長は、そんな思いを込めて企画しています。

会場には毎年、1年後の自分に手紙を送るブースがあります。茨城実行委員会のメンバーだった女性が昨年11月、旅立ちました。彼女が昨年この会場で書いた手紙が、今年5月に彼女の両親に届いたそうです。その知らせを受け、RFLが大好きだったという彼女を、仲間たちがしのんでいました。

2006年、プレ大会としてつくば市でRFLが開かれてから7年。「原点の地」では、RFLのテーマである“Celebrate(祝う)”“Remember(しのぶ)”“Fight Back(立ち向かう)”の3つが重なり合い、未来につながるリレーとなりました。