9月21-22日、「リレー・フォー・ライフ・ジャパン2013ちば」が八千代総合運動公園内の多目的広場で開催されました。
キャッチコピーは「明日をむかえることができる喜び みんなで歩いてむかえたい」。両日共に秋晴れでさわやかな気候の中、延べ千人以上が千葉での4回目のリレーに参加しました。
初日正午からの開会式ではまず秋葉就一八千代市市長のあいさつがありました。通常来賓あいさつは型通りのものが多く、参加者はあまり熱心に耳を傾けていないのが普通です。しかし秋葉市長は違いました。同市のがん検診率が40%なのでこれではいけないと訴え、市役所の健康福祉部からもチームを参加させ、この地のリレーを真心こもったものと褒めたのです。地域のがん検診業務を受けもつ地元の自治体が、がん対策に高い意識をもっていることが伝わり、会場はおおいに勇気づけられました。
続いて千葉英和高校吹奏楽部の演奏に見送られてサバイバーズラップが始まりました。全国大会出場の常連出場校だけあって軽快な演奏とアクションが会場の雰囲気を盛り上げます。ご当地のゆるきゃらは3体が参加。横から見た姿が千葉県の形をしている「チーバくん」、八千代市のイメージキャラクター「やっち」、そして隣の印西市から、市の花コスモスと同じピンク色のサイの男の子「いんザイ君」も駆けつけ、参加者と交流しながら場を盛り上げてくれました。
ステージでは地元出身プロミュージシャンの松尾貴臣さんをはじめ、若手が熱唱。ウォーキングをする参加者は耳を傾けながら元気をもらいました。その間、多くのボランティアがルミナリエのセッティングに専念し、瞬く間に一周200メートルのウォーキングコース、「HOPE」「ちば」の文字への配置が完了しました。午後6時、ルミナリエが点灯されました。そしてスポットライトにエンプティテーブルが照らされセレモニーが始まりました。
詩の朗読は実行委員の一員でご自身がサバイバーである安藤由香里さん。6年前乳がんの手術を受けた後、転移があり現在も治療を続けています。リレーの魅力を尋ねると「年齢、性別、国籍を問わず、患者、医療従事者、一般参加者が横に並び一緒に歩ける。病気の人もそうでない人もお互いを支え合い、勇気をもらえる場」と語ってくれました。そしてサバイバーになって辛かったこととして「まわりからガラス細工のように扱われること」と教えてくれました。
会場全体に漂う寛いだ雰囲気は続き、夜がふけていきました。暑くもなく寒くもない気持ちのよい時間がゆっくり過ぎていきます。会場のテントではチーム仲間の談笑が続いています。このようにアットホームな雰囲気がなぜ生まれたのか、事務局長の下村達也さんに尋ねました。その理由とした開催前、毎月のようにチームキャプテン・ミーティングを開き、チーム同士の交流を深めたことを上げてくれました。そのことにより開催当日、再会した時にはすでに顔なじみになっていて、お互いに今年のRFLJ千葉を成功させようという気持ちが盛り上がるというのです。改めてリレーは開催する2日間だけのイベントではないと実感しました。
晴天は翌日も続き、朝のラジオ体操、ペットボトルによるロケット飛ばし、ステージ上ではフラダンスなどのアトラクションが続きました。閉会式では最も多く寄付を集めたチーム、また最も多くウォーキングコースを周回したチームの発表があり、参加者の喝采を浴びていました。
この2日間を迎えるため、RFLJ千葉実行委員会は今年初めて地元の社会福祉協議会に協力を仰ぎ、ボランティアスタッフの提供をお願いしました。そのことによりがん対策の重要性について地元の意識を高め、多くの人にリレー・フォー・ライフのことを知ってもらうことにつながりました。「翌年またリレー会場でお会いしましょう」と宣言した菊池俊明実行委員長のさわやかな笑顔と共に、リレー・フォー・ライフ・ジャパン2013千葉はやさしい雰囲気に包まれ無事フィナーレを迎えました。