堀内佳実さんの話を聞いて(2025年11月1日)
十月二十五日、鵜飼町常福寺で対談があった。まずは受付でいただいたパンフに記載されていたことを示す。
山を越え、国を超えて語らう子どもたちの教育と未来 ~佳実さんと常福寺 殿元住職との対談~ アークどこでも本読み隊設立者 堀内佳実さん とある。
対談ではあるが、常福寺は我が家の菩提寺であり、私は総代。いつでも話ができるし、対談をメモするのも私の年になると苦労があるので、堀内さんを中心に話を進めたい。司会者による質問に答える形で話は進んでいく。
①自己紹介をお願いします。
「物心つくかつかないかのころから家族に本を読んでもらい、それ以来、物語の世界が大好きになりました。全盲なので、点字を習い、食事や睡眠と同じように日常生活の中で自然に本を読むようになった。高知の生まれだが、十五歳で筑波大学の支援学校へ行く。高校生の時、アメリカへ留学し、タイの学生と仲良くなる。そしてタイ語に興味を持つ。
大学一年の時にタイへ行く。二千十年タイ北部チェンマイ県プラオ郡に、アークどこでも本読み隊を設立。山岳民族の人たちはタイ語とは違う言語を話す。文法も違う。
現在、チェンマイ県プラオ郡で図書館事業と幼児教育センターの運営事業を、バンコクでデコボコ絵本事業を展開しています。
タイの人たちは迷惑をかけてかけられてあたりまえ。もたれかかり、寄りかかることで社会はできている。迷惑をかけてもいいのだということを知る。
➁自己責任について
今を変えればまた変わる。過去はいいから今をどうするかを考える。
自分が決めたことを理解して受け止める。自分が病気になったら自分で治すのではなく、病院へ行って生きていく。一人で生きていける人はいないのだから、お互いさまと思って生きていく方が楽。
タイは仏教徒の多い国。日本との違いは、タイの高齢者はお寺で井戸端会議をする。幸福度が高い人ほどお寺によく行く。掃除をしたり、食事を作ったりしてみんなで食べる。人に取り、心とからだと魂が大切。お寺は魂の充足をしてくれる。宗教とはそんなものだと思う。
➂幸せとは
どれだけ幸せを見つけられるか。自分の中に幸せはある。何にでも幸せは感じられる。小さなことにでも幸せを感じられる。笑うことができる。心の筋トレをしていると、幸せを見つけやすくなる。こだわらないことも大切。
この後は参加者による質問の時間となった。私も質問させてもらった。
「移動図書館に力を入れると語っていましたが、本の内容はどのようにして確認されているのですか」
私には秘書が五人います。一人は図書館等で本をしっかり読んでいます。またもう一人の秘書は子どもたちと遊ぶなど、子どもたちといつも接しています。この二人で話し合って本は選んでいます。私にも本の情報は入ることがありますが、そんな時は私もアドバイスを行っています。
堀内さん、本当に明るい人だった。そして視覚障害者なのだけど、海外へ行きいろいろな活動をされていることに驚いた。私はがんになる前は、視覚障害者のロードレース大会において伴走ボランティアをしていたこともあり、そして読書も好きなので、参加させてもらったが、元気をいただくことができてよかった。













