RFL広島(尾道)開催!(2024年9月27日)
「皿海さんこんにちは」「皿海さん、元気そうですね。」九月二十二日、会場尾道総合福祉センターへ来られた方、多数の方に声をかけていただく。私の実行委員としての担当はサバイバーフラッグ作成。サバイバーフラッグとは、がん患者・体験者の方に手袋をはめペンキを付けて、用意したフラッグに押していただき、一筆記してもらうもの。受付の隣なので来られた方にはすぐ目に付く。フラッグは開会式後の一斉行進で先頭を歩むので開会前が忙しい。
開会式は浜中実行委員長の挨拶で始まった。今回のRFLも充実した内容だったが、私に取り、印象的だった部分を記してみたい。
西森久和先生による「ピアサポート」の話の中で「原発不明がん」というのがあった。「原発が不明なので、外科医は引き受けません。私たち腫瘍内科が引き受け、抗がん剤治療を行います」という内容。
私の知人の親せきに「原発不明がんが見つかった」と聞き、びっくりしたことがある。だけど、医師が講演で持ち出すということは少数ではあるが、ある程度の患者がいるということかと思った。やはり、患者は孤独・孤立しているわけではない。探せば同じがんの人もいるのではと感じた。
スポーツジム経営のおかっちさん。「人生百年時代と言われ、百歳以上の人が増えています。百歳以上生きようと思う人、次のことを大切にしてください。〇運動 〇栄養 〇休養 〇コミュニケーション」と言われた。男性より、女性の平均年齢が長いのは、コミュニケーションが上手な方が多いということ。つまり、おしゃべりも生きる上では大切である。
ルミナリエステージで、今回も私はアピールさせていただいた。初回から毎回アピールさせていただいており、十六回目となるのかな。今回は神戸・芦屋とほかのRFLに参加したことも述べた。それでは私の発言要旨を記す。
府中市から参りました皿海と申します。私はスキルス胃がんが見つかり、すぐには手術できない状態でした。「抗がん剤から始めよう。抗がん剤が効かなかったら余命三か月くらい」と医師に言われました。だけど抗がん剤が思いのほか効き、胃・脾臓・胆嚢の全摘手術を行いました。退院時には「五年生存率10%程度、前例がほとんどないのできちんとした数字は言えない」と言われました。それを聞いた私は「前例がないのなら、私が前例となるような生き方をしたいと思いました」今年の八月で術後十八年となります。その間、転移はなく順調です。
今年は神戸・芦屋のRFLに参加しましたが、夜間ラン・ウォークが中心で、RFL発生のアメリカに近いのかなと感じました。また、長い髪の女性が会場で美容院の方にカットしてもらっていました。カットされた髪は、がんの治療中の子どもにウィッグを作成して送るそうです。
ところでRFLを象徴する色は紫、夜明けを表す色です。今が暗闇のような方、夜明けは必ず来ると信じて自分なりに生きてみましょう。以上
次はKさん。「四年間で三人の肉親を亡くしたことあり。その間に自分のがんも見つかり、非常につらく感じた。そんな中で笑い文字、笑いヨガに出会い、一生懸命笑いを生活に取り入れて過ごす。今はこのようにステージで発表できるようになった。また、今回笑い文字のコーナーも担当している」といった内容の話。
三人目のTさん。「自分は第一回のRFLで司会をしており、RFLのことは知っているが、がんになった母をRFLに連れてくることができなかった。また、母は病院嫌いで病院に連れていくことも苦労し、「産婦人科ならいいだろう」と言って近くの産婦人科に診てもらう。医師はすぐに診断書を書き、専門的な病院へと言われたが、母は「在宅なら」といったのでそうしたら、しばらくして亡くなった。これでよかったのかという思いが残る。
また自分は心臓の病気があり、AED、の装置を購入し、持ち歩いている。今日も持参しているが、自分に何かあった時に自分では使えない。誰か他人のためになればと思って持ち歩いている」
ケアギバーの立場で話をされたが、がんと分かっても病院にも、RFLにもいっしょに行けないというのはつらいものがあると思う。また、心臓病があるとは知らなかった。フェイスブックではいつも笑顔で登場されている人なのだが、いろいろ思うところもあり、考えておられるということを改めて感じさせられた。
本日のルミナリエステージの発表者は三人なので、終了。この後一斉行進。登場されたサバイバーが先頭のフラッグを持ち行進。気持ちが高ぶる。
翌日二十三日は九時開催。会場へ行き準備をしていると来られた方に声をかけられる。「昨日のアピール、良かったよ」「わかりやすかった。元気をもらった」中には「スキルス胃がんで余命宣告までもらった人がなぜ術後十八年も生きてこられたのかなあ、秘訣を教えて」そうか、そういうところもあるか。
来年以降、もし舞台の上でアピールする機会をいただくことができたら、なぜ余命宣告を受け、その後「五年生存率は十%程度」と言われた私が十八年も生きてこられたかを中心にアピールしたいと感じる。十六年連続ルミナリエステージに登場しても、アピールしたいものは毎年何かある。
もう一つ、「私もウィッグに協力するため、二か月前に髪を切りました」と聞かされた。「そうなのですか。頭が軽くなりましたね」「はい。それと髪を洗うのがずいぶん楽になりました」こういう会話ができ、幸せと思う。
九時三十分から開催は「日常生活に東洋医学を取り入れよう」岡崎裕美枝さん。この方は実行委員でもある。今回は主として「気・血・水」について話していただいた。そしてびっくりしたのは講演の途中に音楽あり。ほかの出演者がバイオリンやピアノで演奏する。またパワーポイントには漫画がたくさん載っている。面白くてためになる講演。「もっと知りたい女性のための東洋医学 血(けつ)のはなし」という著書の販売があったので、購入させてもらったら、サインをいただけた。本といえば、「魂の旅路」山田美妙さん著も購入した。これも山田さんによるサインをいただく。
がん患者さんの思いを伝えるステージ、まずは広島壮年走ろう会のNさん。走ることが好きな私は以前から親しくしていただいていた。この方は乳がんそして脳腫瘍を乗り越えてこられた。また、すべての都道府県のマラソンを完走・そしてマラソン完走100回を目指しているという。私とほとんど同じ年齢の女性でありながら、フルマラソンは4時間台で走られるというすごい方。
次は福山アンダンテの会長Hさん。今回副実行委員長をされている。乳がん再発そしてぼうこうがんの治療をされているが笑顔を絶やさない方。
冠亜矢さんの「笑いヨガ」もよかった。「本当に笑おうと、笑う真似であろうと脳は同じ反応をする」という言葉は印象的。しっかり笑おう。そして、「笑い文字」の先生でもあり、昨年のRFLでは笑い文字で私の名前を記していただいた。
今回のRFL、「笑いがテーマだったかな」というくらい、皆さん笑いについて発言されていた。それはそれで大切なこと。私が学んだ「生きがい療法」でも笑いを取り入れると免疫力が上がるといわれている。そして。RFLにかかわると、胃の手術をした当時のことを思い出し、大切に生きようと思う。これが大事だよな!