RFLジャパン広島(尾道)開催(2025年9月26日)
「皆さん、集合してください」二十日(土)十時になると、会場尾道市総合福祉センター四階に実行委員そしてボランティアが集まる。今回、浜中実行委員長は午前仕事なので、岡田・林副実行委員長を中心に打ち合わせ。
その後、私は受付の横でサバイバーフラッグ(旗)の準備。以前のフラッグを周りに飾り、今年の布地を広げる。ペイント・受け皿なども用意するが、いつペイントを出すかがポイントとなる。手袋を付け、ペイントで手形をフラッグに押して作成するので、できるだけ多くの方ができる時間にペイントを用意しないと、乾いてしまう。
「皿海さん、押しましょう」声がかかるので出す。その後「フラッグ作成に協力してください。開会式後の行進時、使用します」と声をかけて回る。今回は割合スムーズに作成でき、一安心。
十四時、オープニング。その後一斉行進があり、チーム紹介。チームと言っても多数のところがあり、一人でフラッグ持参しての参加というところもある。
その後は講演・ダンス等様々な内容があるが、私が注目したところを簡単に記してみたい。
「乳がんステージⅣの私が伝えたいこと」 たまきさん。
がんステージⅣというと「あの世が近い」と思う方が多い。だからちょっと頑張るだけで褒められる。やりたいことをやっているだけで私も回りも幸せになる。
将来の不安よりも今を楽しんで生きる。私は普通自動車第二種免許取得。福祉車両購入。そしてかつてよりの夢だった「お出かけサポート業務」を立ち上げた。
私の趣味は筋トレです。乳がんで右胸を全摘し、再建していない。そんな私がボディコンテストに出場。一時はもう温泉にも行けないと思っていた私だけど、ビキニを着てボディコンテストに出たら明るい話題を届けられるのでは。私は骨盤への遠隔転移もあるので、治療を続けることも大切。信頼できるドクターのもとで納得のいく治療をすることは大切。
内容に納得すると同時にすごい人だなと思った。そこでルミナリエステージ終了後、話をさせていただいた。たまきさんも私の考え方・生き方に共感され、「これからはお互い、応援しあっていきましょう」ということになった。
「家族でがんを生きる」佐野潤一郎先生
私の妻は看護師長でした。妻ががんになり、抗がん剤治療をしているとき、髪が抜けて落ち込みました。そこで私も髪をそり、妻に「これから一緒にはやしていこう」というと、妻は私を見て笑いました。久しぶりの笑いです。そして泣きました。
その後、私もがんになりました。「これでがんを一緒に治療しながら生きることができる」と思いました。
佐野先生はさすが大学教授。カンペがなくても淡々と、ユーモアも交えながら話を進められる。そして妻が亡くなったのをきっかけとして、全国のRFL会場をはしごされている。昨年は二十七か所だったかな。私とは神戸・芦屋・尾道会場で話ができた。
今年は神戸・芦屋両会場は緊急の仕事が入り、話をすることができなかっただけに、先生の講演を聞き、話もできてよかった。
「頭と体を楽しく動かす」 おかっちさん。
まずはボールを参加者全員に配られた。「このボールを上に投げ、落ちてくるのをとるまでに手をたたいてください」これはできる。
「ペアを作ってください。そしてペアでボール一つを投げながら、動物の名前を言ってください」「果物・野菜どちらでもよいから、言ってから相手に投げてください。相手の方、受け取るまでに言われた方何でもいいですから言って受け取ってください」だんだん難しくなる。
「いいですか。パソコンやスマホを見てゲームをしていると目の動きが一定です。このようにボールを投げながらの運動だと、目が段違いに動きます。このことは覚えていてください。このゲームは何通りもあります」
確かにそうだな。自分の好きなものの名前を言いながらのゲームだとがんばることが出来そうだけど、実際やるとすぐに詰まって困ってしまう。
「うまくできないとお互い笑ってしまうでしょう。笑いも大切です」
これは私たちの施設のリクレーションにも使えるな。ボールでなくてもお手玉でも何でも良いのだから。
ルミナリエステージ 浜中先生の質問に答える形で三人のサバイバーが話していく形式。私は「『主治医にスキルス胃がんの五年生存率は十%程度。元気になった人は前例がない』と言われたので、『前例がなければ自分が前例になるような生き方をしたい』と思った」という話を中心に進める。
フルマラソン出場の際もそう。相談した人は「胃のない人は前もって食べてエネルギーをためられないからフルに出場はやめて、十キロ程度の大会にしなさい」と言われ、無性にフルに出たくなった。そこでウエストポーチに固形食を入れ、おなかが空いたらそれを食べた。
他の二人は、がんの体験を述べられながら、「早期発見、早期治療」の大切さを説明された。
今日は二十時で終了だが、少し早めに帰宅させていただく。尾道駅までウォークだが、大丈夫だった。だけど福塩線高木駅で降りると雷が鳴っている大雨。傘を開いている間に濡れてしまった。
翌日二十一日(日)八時三十分集合なので早く出る。無事到着。早速準備に取り掛かる。
九時前、私と同じ「希望の会(スキルス胃がん患者・家族を支える会)」のⅮさんが岡山から参加のため来られる。ⅮさんとはRFL芦屋ではお会いしたことがあるが、尾道では初めて。「思い切って来たら、芦屋よりちかいですね」Ⅾさんは最近乳がんにもなったので、アンダンテの林会長に紹介する。話が弾んでよかった。
「食べて出すこと生きること 漢方で整える体と心」岡崎裕美枝先生。
この先生は法被着用で講演され、出だしは拍木をたたく。参加者が参加しやすい雰囲気を心がけておられる。
今日は出すことがうまくいかない場合についてお話します。便秘に関してたくさんの漢方薬があります。水分が足りない場合、筒が滑りにくい場合、エネルギーが不足している場合、気が足りない場合など、いろいろです。
しっかり先生と話をして、自分の実情を伝えることが大切です。
わかりやすい話だし、先生の著書を昨年購入したので、あとで読んでもわかるだろうと油断していたら、思い出せる部分が少ない。後日ユーチューブでの学習だな。
「乳腺の自己チェックについて」渡辺直樹先生
クーポンでマンモグラフィーを受診している人、それで大丈夫と思っていませんか。クーポンは二年に一回ですし、あまりあてになりません。
乳がんは自己チェックできるがんです。自己発見の方は四二%で検診時発見より多いのです。今日は自己チェックのやり方を指導します。
生理のあと腕を上げて乳腺を伸ばし、触れてみましょう。今日配った1.7cmのビー玉、これが早期発見の目安です。
自己チェックする習慣をあなた、母親、娘さんもきちんと習慣化することが大切です。
なるほど、わかりやすく説得力ある話だ。私は福山アンダンテの方々に勧められ、昨日渡辺先生著「乳がん 自己チェックの始め方」を購入しているので、後日読んで妻に送ろうかな。
「笑いヨガ」 濱本久仁子さん
昨年のルミナリエステージに登場された方で「私はがんになった。そして家族も亡くした。落ち込んでしまったが、笑い文字、笑いヨガに取り組んで立ち直った」とおっしゃった方がいるので、笑いヨガにはぜひとも取り組んでみたかった。
みんなで取り組み、たくさん笑ってすっきりした。確かに元気が出る。
今年のRFL広島(尾道)、都合により、実行委員会にあまり参加できていないので多少不安があったが、有意義で価値あるRFLだったように思う。
よし、来年は術後二十年の記念の年に行われるRFL。がんばるぞ!













