MOD Awardees Profile プロフィール
氏名:及川 将弘
Name:Masahiro Oikawa
現所属:にゅうわ会 及川病院 乳腺外科
Current working institution (Department / Section):Department of Breast Surgery, Oikawa Hospital
留学時所属:にゅうわ会 及川病院 乳腺外科
Institution where employed when he/she went abroad for MOD:Department of Breast Surgery, Oikawa Hospital,
出身大学:長崎大学Graduate school:Nagasaki University
研修先(MOD institution):MDアンダーソンがんセンターMOD institution:Department of Genetics, MD Anderson Cancer Center
研究室(Laboratory at MOD institution): Nick Navin’s Lab
メンター(Mentor):Dr. Nicholas E Navin
研修期間(Dates):Feb 1st, 2017 – Jan 31th, 2018
研究テーマ(Research theme):
転移性乳癌におけるリキッドバイオプシーのトランスレーショナルリサー/チ/Translational research of liquid biopsy for metastatic breast cancer.
研究成果(Research result) -Article/Presentation at the congress論文・学会発表-:as of August, 2018
2017年1月からの1年間、MD アンダーソンがんセンターの遺伝学教室で、最先端のがんゲノム研究について勉強させて頂きました。ご指導いただいたメンターはNick Navin先生で、単一の乳がん細胞の全ゲノムシークエンスの第一人者とされています。日本での知名度はあまり無いのかも知れませんが、米国版のウィキペディアには「単一がん細胞ゲノムシークエンスの父」として紹介されている有名人です。世界でもトップレベルのラボですので、普通は私なんかが行けるような所ではないのですが、My Oncology Dream Awardの受賞者と言うことで快く受け入れて頂きました。
1年間と短い期間ではありましたが、様々な成果を上げることが出来たと思います。
・ 次世代シークエンサーを用いたがんゲノム解析は、サンプル処理からBioinformaticsも含めて一人で行えるようになりました。帰国して半年が経ちましたが、同様の解析を行うべく、長崎大学の遺伝学教室で研究に取り組み始めたところです。
・ 再発トリプルネガティブ乳がんのリキッドバイオプシーに関する前向き観察研究を立ち上げました。研究計画書の書き方や倫理委員会申請だけでなく、research assistantとのlogisticの話し合いなども大変勉強になりました。現在も共同研究として、及川病院からも参加して頂ける患者さんを募集しております。
・ 上記課題に関して、MD アンダーソン院内の研究奨学金(75,000ドル!)を獲得することが出来ました(持って帰れないんですが…)。
・ 乳がん癌性髄膜炎患者さんの髄液、血漿を用いたリキッドバイオプシーのデータ解析をさせて頂き、4月に米国の国際学会(AACR2018)で結果を発表しました。
渡米中は数十年に一度の大型台風ハーヴィー上陸や、ヒューストンの地元球団アストロズの初優勝など、様々なイベントが起こりましたが、家族ともども無事に、楽しく過ごさせて頂きました。本当に有難うございました。この一年間で学んだことを更に発展させ、日本の乳がん患者さんの治療成績がより良くなるように、研鑽を続けていきたいと思います。
2017FY Institutional Research Grant (MD Anderson Cancer Center)
“Genomic Profiling of Therapy Resistance in Triple-Negative Breast Cancer Patients Using Longitudinal Liquid Biopsies.”
Grant-in-Aid for Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research)
“Analysis of intra-tumoral heterogeneity of breast cancer using single-cell whole-genome sequencing techniques”FY2016-2018