塩崎 隆也レポート

MOD Awardees Profile プロフィール

氏名:塩崎 隆也
Name:Takaya Shiozaki

現所属:兵庫県立がんセンター・婦人科
Current working institution (Department / Section):Department of Gynecology, Hyogo Cancer Center

留学時所属:紀南病院・産婦人科
Institution where employed when he/she went abroad for MOD:Department of Obstetrics and Gynecology, Kinan Hospital

Shannon N. Westin

出身大学:三重大学
Graduate school:Mie University

研修先(MOD institution):Department of Gynecologic Oncology and Reproductive Medicine

メンター(Mentor):Shannon N. Westin, M.D., M.P.H., F.A.C.O.G., Department of Gynecologic Oncology and Reproductive Medicine, Division of Surgery.

研修期間(Dates):October 28, 2013 – October 28, 2014

研究テーマ(Research theme):
Pathology on endometrial cancer, Clinical trial on endometrial cancer

研究成果(Research result) -Article/Presentation at the congress論文・学会発表-:as of August, 2018
兵庫県立がんセンター婦人科の塩崎隆也と申します。マイオンコロジードリーム奨励賞の3期生となります。みなさまのおかげで2013年の10月から1年間、MD アンダーソンがんセンターの婦人科で、メンターのDr. Shannon Westinのもと、婦人科での臨床現場と、それに密接した臨床研究について勉強させて頂きました。
メンターは臨床試験を多く手掛けられており、当時進行中のGOG-0299-O(体癌標的薬のランダム化P2試験)と、体癌のP1b試験(PARPとmTORC1/2 inhibitorまたはAKT抑制剤の併用投与の試験)を見せて下さいました。
また、実臨床では、ロボット手術と腹腔鏡手術が頻繁に行われているほか、手術症例も多くが臨床試験のInnovative Surgeryという項目に組み込まれており、頸癌にSentinel検査を行って放射線治療にするか手術療法にするかを決めたり、卵巣がん術前に腹腔鏡によるScoringを行って、手術を行うか、手術の前にまず化学療法を行うかを決めたりされていました。もうひとつ印象的だったのは、婦人科の多くは女医さんだったことで、妊娠されているスタッフの方も多くみえました。一流の施設で多くの女医さんたちが、御自分の臨床や研究でのキャリアパスと御家庭を両立されていることに感動しました。
1年間の留学の成果ですが、子宮体癌の病理についての論文(子宮体癌の術前と術後の病理結果が不一致であったばあい、どのように治療を選択するか、というテーマ)をメインで参加させて頂いたほか、一緒に働かせて頂いた友人の研究生の論文2本にもサブで参加させて頂きました。いまのところ未だどれも発表されていませんが、なんとか完遂する予定です。
また、私が今後、子宮体癌の標的治療の分野で貢献したいので、まずはその分野の総説をかいてみたいと相談したところ、Molecular Pathology of Uterine Cancerという婦人科の教科書の、Targeted Therapy and Prevention of Endometrial Carcinomaという章を書かせて頂きました。
多くの方にお世話になりました。婦人科がん患者さまの苦しみを、少しでも減らすことができるよう、今後とも努力してまいります。

Article
1. Article: (ongoing) Evaluation of clinicopathologic features and outcomes of endometrial cancer patients with discordant preoperative and postoperative pathology
2. Book chapter: Chapter 10 Targeted Therapy and Prevention of Endometrial Cancer, Takaya Shiozakia, Shannon N. Westin, MD, MPH, October 2017, In book: Precision Molecular Pathology of Uterine Cancer, pp.187-223, Springer DOI10.1007/978-3-319-57985-6_10
3. Presentation: 2015 SGO Abstract #4307 Paraneoplastic Neurologic Syndrome in Ovarian Carcinoma H. A. Oughli, N. Balakrishnan, M. F. Munsell, T. Shiozaki, M. M. Frumovitz, P. T. Soliman, K. M. Schmeler, P. T. Ramirez, A. M. Nick, B. J. O’ Brien and S. N. Westin