大阪あさひ独自の取り組み

リレー・フォー・ライフ・ジャパン大阪あさひのきっかけ

ひとりの高校生が命をかけてつないだ命のリレー

大手前高校でRFLが開催されることになった背景には、65期生に在籍していた久保田鈴之介さんの熱い思いがあります。
久保田さんは自分が病気で辛いにもかかわらず、「苦しんでいる人の役に立ちたい」「思っていても、行動に移さないと何も変わらない」 と常に考える人でした。また、剣道部では主将を務め、同期、後輩、多くの人から尊敬されていました。

入院中の高校生が学ぶ機会を

久保田さんの入院していた大阪市立総合医療センターには、
入院中の小・中学生のための院内学級はありましたが、高校生は対象外でした。
久保田さんは入院していた時、学校の授業をskypeでインターネット中継をして受けていましたが、問題は多く、勉強に遅れが出てしまうことは避けられませんでした。
「入院している子どもたちが、病院でも勉強ができるように。」そう思って、
久保田さんは市長にメールを送りました。

2012年1月 実際のメールの一部

「たくさんの不安を抱えて『生きる』のはとても厳しく辛いものがあると思います。
少しでも、一つでも緩和できると精神的にとても楽だろうと思います。(略) 僕はまもなく退院です。もし、院内学級ができても通うことはないでしょう。
しかし、これから入院してくる高校生やまだ入院のかかる高校生のために役に立ちたい。
自分や自分と同じような不安に駆られた人と同じような思いをしてほしくない・・・」

久保田さん年表

背中に痛みを感じ、検査を受けたところ、小児がんの一種であるユーイング肉腫と診断。化学療法を受けるため入院。
中学3年4月
退院 大手前高校入学
高校2年9月
胸に痛みを感じ、検査を受けると再発が発覚し、入院。橋下市長に高校生を対象とした院内学級の設置の要望を送る。
高校3年9月
貝塚で開催されるRFL(リレー・フォー・ライフ)に誘われトークショーに出演
同年11月
大手前高校でRFLを開催したいと思い、当時の担任の先生にメールを送る。   年末 体調がさらに悪化。
翌年1月
教育委員会よりRFLの大手前での開催が認められ、校長より報告を受ける。リレー・フォー・ライフ・ジャパン大阪副実行委員長を務める。

1月19日、20日 センター試験には車椅子で向かい、1科目終わるごとに横になりながら、 必死の思いで全教科の試験をこなし、2013年1月30日 18歳でお亡くなりになりました。


久保田夫妻 命の授業

義務教育を終えた学齢期(高校、大学)の子どもの
「学びたい!」という思いを
保障するために、久保田夫妻は各地で「命の授業」を実施しています。
ぜひ、ご覧になってください。

視聴時間 76分

リレー・フォー・ライフ・ジャパン大手前


「大手前の生徒なら、将来、医者や教師になる人が出てくるはず。
がんや難病に苦しむ子どもの思いを受け止めてくれるはず。」
久保田さんの思いをご両親が受け継ぎ、2013年10月、大手前高校でリレー・フォー・ライフ・ジャパン大手前が開催されました。
翌年からは、久保田さんの地元である大阪市旭区で、リレー・フォー・ライフ・ジャパン大阪あさひとして、旭区民センターで毎年10月に開催されています。

久保田さんの思いを受け継いで

久保田さんの思いに共感する現役高校生や、OBが当日は多数ボランティアで参加しています。
このTシャツが目印です (ホームページ管理人も大手前OBで~す^^)