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快晴の函館、室蘭でさわやかに開催

函館

初開催の「リレー・フォー・ライフin函館」は、快晴の空の下で始まりました。会場の北海道函館市にある高松ふれあい広場は函館空港に隣接しており、大迫力で飛行機の発着が眺められます。

開会式の後、北海道応援キャラクターのコアックマと一緒にサバイバーズラップが始まり、リレーが開始されました。初開催という事もあり、登録チームは2チームと小さなリレーでのスタートでしたが、次第に少しずつ飛び入り参加の人が増えてきました。

ステージでは「元祖 婆ぁ」のユーモア溢れるYOSAKOIや「函館学生連合-息吹-」の迫力あるYOSAKOI、函館中央病院の医師と函館五稜郭病院の看護師達による座談会など、参加者が楽しめ、且つ正しいがん啓発にもなる企画が続きます。


日がすっかり暮れるころ、会場に集う全ての人がエンプティテーブルを囲むようにとアナウンスが入りました。TSUBO-KENさん(本名、坪山健一)のサックスによるBGMに乗せて英語と日本語、交互に詩が朗読されます。ロウソクの灯が映るテーブルを見つめながら、がんと闘う人々の想いを心に刻んで、静かに時は流れたのです。

また、リレー・フォー・ライフではおなじみのTSUBO-KENの誕生日が翌8月28日だと知った函館実行委員会から、サプライズのセレモニーがありました。色紙に本人へのメッセージを書いて誕生日を祝いたいというアイデアに、全国の実行委員会から賛同の声が上がり、まさに、1枚の色紙が日本全国をリレーして繋がり函館まで届けられました。たくさんの想いが詰まった色紙がTSUBO-KENに手渡され、「本当にリレーをやってきて良かった、素晴らしい贈り物をありがとう」という言葉に、お祝いの温かい拍手が送られました。

翌日も快晴。イカ踊り体操で体をほぐし、笑いヨガで心もほぐします。渡島保健所チームのみなさんや、JAIFAチーム、函館大学のボランティアなど、少ない人数でも一生懸命リレーを繋ぎます。最後の方には、出店ブースで焼きそばを作って下さっていたカフェのみなさんもリレーに参加して、まさに会場がひとつになっていました。

地域のみなさんのご協力で繋がった、小さな、小さなリレー・フォー・ライフではあったけれど、心のこもった、全員の想いが伝わる場所になりました。

 

室蘭

室蘭の会場は、観光スポットとして名高い白鳥大橋のたもとにあります。外海から入り込んだ穏やかな湾のそばに会場はあり、遠くの山々を手に取るように望むことができます。前日までのぐずつきが信じられない快晴は4年目の今年もジンクス通りで、会場には27日(土)の昼前から23チームが次々と駆けつけ、自前で持ちこんだカラフルなテントとその周囲はすぐ社交場に変身です。

実行委員はみんなの人脈を生かして創意工夫を続けてきました。腰まであった草を2週間前に機械で刈り、硬い草の根を1週間前にていねいにはがして、会場を整備しました。見事にできあがった周囲150メートルのコースわきには、チームとマッサージや物産を扱うブース、セラピー犬のコーナーが並び、2時間もたたぬうちにいざ開幕の準備は整いました。

スタートとゴールゲート、掲示物などほとんどのものが仲間たちの手作り、ルミナリエに使うペットボトルの山も一年ぶりに倉庫から運び込まれて手慣れたものです。全国的になじみ深い、「トラック舞台」もいつも通り登場です。大型トラックを借り荷台を利用した屋根付き舞台は、参加者から「情緒あるね」と大好評です。

小さめのコースがゆえに、500人を超す仲間たちの姿はすぐにわかります。テントに用意した医師との座談会、そばにある道の駅2階につくった写真展、保健所の啓発コーナーには車で小休止に立ち寄った観光客も訪れ、そのまま会場に向かう姿もありました。若い人も多く、深夜も明け方も、かなりの人影がコース上にありました。


実行委員会は、金子健二実行委員長のもと「みんなが実行委員長」の精神で精力的に動きまわっていました。リレー・フォー・ライフに共感して、病気と闘いながら北海道での初開催をめざし2008年に実現させた金子明美さんは残念なことに昨年1月に亡くなりました。しかし、その精神は確かに受け継がれています。

さらに加えて、議論の末に新たなやり方やプログラムも工夫されています。それぞれの思いを抱きながら室蘭独特の人くさいリレー・フォー・ライフをめざし、忙しい日常の中で準備をしてきました。
室蘭の素朴な雰囲気は、見たことがない20数年前に世界で始まった原風景はここにあり、という感じさえ周囲に与える後味のよいものでした。