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決して諦めない不屈の心と明日への希望

2013年10月30日(水)

各地のリレー・フォー・ライフから声を寄せてもらうシリーズ。今月は、リレー・フォー・ライフ・ジャパン福岡からです!
 
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2013リレー・フォー・ライフ・ジャパン福岡スタートの模様。

―リレー・フォー・ライフ・ジャパン福岡メンバー、蓑原正巳さんからの寄稿です―

2008年の10月、60歳過ぎた頃前立腺がんが見つかった。
自覚症状はなかったが、一回くらい検診受けたら? という知人の言葉で病院に行ったのだった。
まさか自分ががんになるなんて、と戸惑った。この歳まで、入院もしたことなければ、点滴さえしたこともなかったのに。
その日は午前中家を出てそのまま、自宅に連絡することも忘れ、携帯電話やメールさえ見ていなかった。
妻と娘には行方不明になったと思われ(!?)、妻が勤務先の会社を早退して病院の待合室まで探しにやってきた。
今となっては笑い話だが、当時我が家ではちょっとした事件であった。

幸い、初期症状だったので全摘出で完治した。
そんな折に偶然知ったのが、リレー・フォー・ライフの存在だった。
(リレー・フォー・ライフ:がん征圧を目指し、がん患者や家族、支援者らが夜通し交代で歩き、勇気と希望を分かち合うチャリティーイベント)

私のリレー・フォー・ライフの活動は、福岡の第一回実行委員長のはるちさん(宮部治恵さん)との運命の出会いに始まった。
自らががん患者であった彼女の「がん患者支援・がん征圧活動を福岡で」の想いに賛同し、一回目のリレー・フォー・ライフin福岡に参加することを決めた。
最初は何から始めればよいのか、すべてが手探りだったが、はるちさんをはじめがん患者の方の明るく前向きな姿を目の当たりにし、がんに対する考えが180度変わっていった。
それから毎年、家族や仲間で参加するのが恒例の行事となった。
24時間、スタッフとして動き回り、ルミナリエの灯る道を何週も歩き、60歳を超えた身体には正直堪えるが、それでもみんなの笑顔は疲れを忘れさせてくれる。

 
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2013リレー・フォー・ライフ・ジャパン福岡家族と仲間たち。

2012年、リレー・フォー・ライフが4回目を迎える直前に衝撃が走った。
第4回の実行委員長であった仲間のむらちゃん(村本絹枝さん)が、大会目前の10日前にがんでこの世を去った。乳がんが全身に転移していた。
実行委員皆が悲しみにくれた。
しかし、全員がむらちゃんの遺志を引き継ぎ前に進んだ。
『フリーダム。信じる力。諦めない心!』を福岡のスローガンにし大会は無事成功した。

そして今年、5回目を迎えたリレー・フォー・ライフ・ジャパン福岡に実行委員長として携わり、たくさんの方々の協力のもと募金活動や早期発見・早期治療の訴えを行うことができた。
『決して諦めない不屈の心と明日への希望』のスローガンを胸に、24時間たすきをつなぐことができ感謝の気持ちでいっぱいである。
がんは、治らない病ではないということをこれからもたくさんの人に知ってもらいたい。
ひとりで悩まないで欲しい。

今までの参加者はもちろん、まだリレー・フォー・ライフの存在を知らない人にも、これから笑顔で参加してもらえるよう、「笑うて生くばい!!」の心で今後も活動をするとともに、自らも楽しんでいきたいと思っている。

 
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2013リレー・フォー・ライフ・ジャパン福岡実行委員会のメンバー。

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プロフィール
蓑原正巳さん
福岡市在住。66歳。
61歳で前立腺がん発症。手術を受け、現在再発もなくいたって健康。
リレー・フォー・ライフ・ジャパン福岡の実行委員として5年目を迎えた。
がんと闘う人たちやそのご家族の支えになれるよう、又がん検診の受診率を上げ、がんの早期発見、早期治療の啓発に取り組んでいる。