9月14-15日、「リレー・フォー・ライフ・ジャパン2013信州まつもと」が信州スカイパーク内やまびこドームで開催されました。
昨年に続き2回目の今年のキャッチフレーズは「命をつなぐ、心をつなぐ、明日へつなげる」。同じ日程で開催された他の会場の多くが、台風の影響で閉会式を早める中、屋内ということもあり最後までスケジュール通りに行われました。
開場は午後0時。参加者はすでに開店している飲食提供ブースで、まず腹ごしらえをします。用意されていたのは生蕎麦、うどん、ラーメン、カレー、やきそば、おでん、山賊焼き、焼きとうもろこしなど豊富なラインアップ。
地元産のおいしい食材を味わってもらいながら、子どもも含めた参加者に「食」の大切さを知ってもらいたかいという実行委員会の思いがにじみます。
会場では、昨年に続いての地元の蟻ヶ崎高校書道部、いわゆる書道ガールズによる豪快な大筆でのパフォーマンスなど、いくつかプレイベントが始まり、会場の雰囲気を盛り上げます。午後4時いよいよ開会式の始まり。RFLJの開会式はお昼前後に行われることが多いのですが、大月典幸実行委員長いわく「開会式を夕方にし、夜遅くにルミナリエセレモニーを行うことにより、昼間に用事があった人にも参加してもらいたい」と今回遅めに設定したとのことでした。
来賓あいさつでは、ご自身もサバイバーである菅谷昭松本市長が、がん啓発活動の重要性を訴えました。そして参加者が作ったリレーのテーマソング『キセキ』が流れる中、サバイバーズラップが始まり、一般参加者のウォークと続きます。その後、金管、和太鼓、ソーラン節、ピアノ・ヴァイオリン演奏などの合間にがんに関するセミナーがほどよくはさまれ、硬軟織り交ぜたスケジュールの中、会場はがんについて考えを深め一体化していきました。
すっかりとばりの降りた屋外を見るとHOPEの文字が、ルミナリエのメッセージと共に胸に迫ってきます。がんで天国に旅立った人、今がんと闘っている人への思いを、歩きつつ一つずつ多くの参加者が読んでいました。
一方ドーム内ではエンプティテーブルのセレモニーが始まりました。参加者は照明が落ち薄暗い会場にスポットライトで照らされた白いテーブルを見つめます。厳粛な時間が流れ、がん征圧への思いが深まっていきます。
翌朝はラジオ体操で始まり、再び音楽ステージと医療セミナーが淡々と続きました。正直、午後4時の閉会式まで時間をもてあますのではと危惧しましたが、あっという間にその時が来ます。サバイバーによるラストウォークを拍手で迎える一般参加者、それに続くケアギバーズウォークをやはり拍手で見送るサバイバー、お互いを慈しみあう交流はいつ見ても感動的でした。
RFLJはサバイバーさんとの久しぶりの再会を喜ぶ場でもあります。そんな会場で、大月実行委員長にRFLJを続ける理由を尋ねました。すると10か月間の入院生活を振り返りながら「自分が生きていることは奇跡と思っている。そんな自分にがんで先に逝った人が思いを託してくれているので」と語ってくれました。閉会式が終わり多くの参加者が積極的に後片付けを進めるのを見ながら「RFLJ信州まつもとには確実に命のリレーが受け継がれている」そんな思いが溢れました。