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【延岡】初開催で1200人参加、400万円超える寄付集める

宮崎県で初の開催となるRFL宮崎inのべおか(実行委員長・山口哲朗県立延岡病院内科部長)が、9月15日(土)から16日(日)にかけて、宮崎県延岡市郊外にある北川運動公園で実施された。台風の接近に伴い、強い雨が断続的に降る荒天となり、大会の大部分は隣接する体育館で行われた。それでも、実行委員会によると49チーム、1171人が参加、大会に寄せられた寄付も416万円に達した。初開催であること、人口13万人の市での実施、しかも会場が町の中心から10キロ離れた場所であることなど、いくつもの「ハンディ」を乗り越え、大会は、すばらしい成果をあげた。
延岡でRFLが開催されるきっかけとなったのは、県立延岡病院の「がん患者サロン」発起人だった故森島照男さんが、看護師の付き添いを受け、昨年のRFL大分を訪れたこと。森島さんらは、RFLに感激し、その場で「延岡でも開催しよう」と決断、準備を始めた。残念ながら森島さんは、今年1月に亡くなったが、サロンの仲間や、延岡病院の医師、看護師など医療関係者が中心となって遺志をつぎ、準備を続けた。大会が近付くにつれ、RFLの輪は、市ぐるみ、地域ぐるみへと広がり、開催時には、実行委員が90人に膨れ上がった。

12時半からグラウンドで開会式、続いてウォークが始まった。雨が降り出す中、山間にある会場を一生懸命歩く参加者の姿は、大会を準備した実行委員やボランティアにあらためて「パワー」を与えたという。雨がさらに強まる、との予報を受け、午後2時半から、大会を体育館での実施に切り替え、出展ブースなども、屋内に移された。しかし、体育館とグラウンドが隣接する立地を生かし、ルミナリエは、体育館内に並べられたほか、屋外でも階段状のスタンドに置かれ点灯された。そのルミナリエの灯りに励まされ、グラウンドを歩き続ける参加者もいた。

体育館は、ステージと周回コースが近いだけに、ウォークと多彩なイベントの一体感が強まるという、思わぬ効果もあげた。サバイバーなどに加え、子供連れの家族も多数参加、元気な声が館内に響き、地域に根差した大会であることを実感させた。大会には、森島さんの妻、晟子さんも、遺影を手に参加した。
16日は、雨がさらに強まり、会場近くのJRが一時運転を見合わせる中で、午前10時半前から、ラストウォーク、続いて閉会式が開かれた。表彰では、「長くがんと向き合っているで賞」「一番多く回ったで賞」に続いて、「一番遠くから駆けつけて来たで賞」が滋賀県在住の男性に贈られた。さらに、山口実行委員長に、「でっかい器で心遣いナンバーワンで賞」が贈られた。

福田雪子副実行委員長は、「サバイバーはもちろん、参加された皆さんに勇気を与える大会になったと思います。ルミナリエの灯りが、水たまりに映ったのをみて、感動する一瞬がありました。雨には(マイナスばかりでなく)、恩恵もありました」と大会を振り返る。RFL宮崎は、来年も、継続開催される予定だが、会場は、宮崎市などに移る可能性があるという。