最新情報・ブログ

【室蘭】突然の暴風雨 それでもつないだ命のリレー

「リレー・フォー・ライフ・ジャパン2013室蘭」

 8月24日(土)、25日(日)、「リレー・フォー・ライフ・ジャパン2013室蘭」が室蘭港に近い「道の駅みたら室蘭」に隣接した広場の一角で開催されました。会場の足元は芝生に似た短い雑草で歩くのに程よいクッション、また気温はさすが北海道、日中でも25度を越すぐらいで快適そのもの、海風を利用した風力発電の巨大な羽がゆっくりと回る中、赤とんぼが会場を飛び回っていました。一方、会場ではルミナリエのロウソクはもちろん、全国で火気厳禁が増える中、他の火も使えることからバーベキューを楽しむチームが多く、スタート前から楽しげな空気が漂っていました。
そのような開放的な雰囲気の中、開催準備が初日の午前8時から、実行委員を中心に、ボランティアを含め50名あまりの人々で始められました。テント設営、いすと机の配置、ルミナリエ袋とロウソクの準備など順調に進み、あとは30分後に迫った開会式を待つのみとなった午後2時、それは雨粒一つが落ちたところから始まりました。

 「やはり来たか」と思うのと同時に間髪入れずの大豪雨と暴風が吹き荒れ、雨具を着る間がありません。あわててテントに逃げ込むと、吹き荒れる突風と大量の雨に傾く支柱を必死に抑えていました。回りを見渡すと全員ぐしょぬれ。このまま続いたら平地なのに遭難してしまうのではないかと頭をかすめ始めたころ、徐々に雨風が弱まり、あっという間に晴れ間が見えるほど穏やかな天候に戻りました。

 しかし会場は大量な降雨のため水浸し、とても歩くことはできません。またせっかく準備を進めてきたのに、いくつかのテントはこわれ、濡れた印刷物は使えず、なによりもずぶ濡れの参加者の気持ちが沈んでいます。そのような状況の中、室蘭実行委員会は今回の大会をどうするのか話しあい、迅速な対応をとります。19の参加チームすべての意見を聞きとったのです。その結果は30分遅らせての開会式、サバイバーズラップは歩けるように会場の足元を整備した後の午後5時過ぎから行うことになりました。

 
 直前の暴風がうそのように収まった中、始まった開会式。来賓あいさつの後、稲川昭実行委員長により「がん患者への称賛、亡くなった方への追憶、がん征圧必要性」といったRFLJの主旨を伝えることばが続きました。「がんは24時間眠らない」だけでなく「どんな天候でもがんは患者を苦しめる」ことを改めて会場で共有することになりました。

 
 続けて会場はがん対策シンポジウム、オカリナ演奏、落語、フォークダンス、そしてルミナリエセレモニーと続きました。その間、各チームテントでは和やかな語り合いが続き、夜が更けていきました。
翌日はラジオ体操に始まり、免疫アップをめざす笑いヨガ、がん関連の○×クイズ、室蘭礼文凧愛好会による凧揚げが行われました。そして前日朝この会場から、室蘭1周ウォーキングに出発していた室蘭ウォーキング協会の9名を迎えた後、ラストウォーク、閉会式へと続き、RFLJ室蘭は無事終了しました。
開始直前のゲリラ暴風を乗り切り、6年目も命の絆をつないだRFLJ2013室蘭。スタートゲートに記された「24時間の命のリレー あなたと歩くその先に 勇気と希望をつなげたい」というメッセージが見事に実現されたドラマチックな大会でした。