書いて半分、渡して完成(2024年12月15日)
「二年間で肉親を三人亡くしました。そして私自身はがんになっていることが分かりました。落ち込んでしまいましたが、これではいけないと思い、笑い文字・笑いヨガに取り組み、元気が出ました」
リレーフォーライフ(RFL)広島のルミナリエステージで私の次にアピールされた加度さんの内容だ。びっくりした。私も笑いについては学習している。
「五年生存率は10%程度かな。前例が少ないのではっきりとは言えない」と主治医に言われて岡大病院を退院した。その後新倉敷のすばるクリニックで伊丹医師の「生きがい療法」を習った。生きがい療法四つの実践法というのがあり、そこには「笑わせ療法」というのがある。身近な人を小話や川柳で笑わせると同時に自分も笑う。これががんの治療に有効であると同時に前向きに生きることができるという。私は笑わせ療法に取り組み、現在術後十七年目を生きている。
加度さんと話をすると、今は愉快で楽しい人。七十歳になり、ちょっとうつむくことが増えつつある私も笑い文字を学習したいと思った。そこでRFLの笑い文字コーナーの責任者である冠さんに相談。ズームで教えていただくことになった。
まずは初級講座。「筆ペンはどうですか」と問われる。「苦手です」と答えると「大丈夫ですよ。私は教えるのが上手です。しっかり学んでください」という会話から始まったかな。そして笑い文字について説明。その中に、「書いて半分、渡して完成」というのがある。「そうなのか、練習して文字がうまくなるだけじゃあだめなのか。人間関係も大事だよな。渡すことができる人が身近にたくさんいなくちゃあ」と思う。
今回は「ありがとう」と書けるようになる。「あ」と「う」の字に笑顔が入る。筆ペンが苦手なので、慎重に書こうと思うと線が太いところと細いところあり。「のびのびと書いてください」と指導を受ける。九十分で何とか書けるようになる。
「ありがとう」を記して周りの人に渡すと皆さん喜んでくださる。そこで「もっと学びたい。中級講座も受けてみよう」と思い受講申し込みをする。
中級講座前半は筆づかい・ひらがな・カタカナ・アルファベットだ。ひらがなの仕上げは「ごちそうさま」その中で「ちうさま」に笑顔を記す。ひらがな・カタカナを記すときは中心線をまっすぐに。アルファベットを記すときは下の線を平行に。筆記体で書かない。
また、数字やハングル文字も笑い文字で書けることを教えていただいた。ただし、これらは練習していない。
後半は漢字。ひらがなは「笑い文字レッスン」という本には手本が記してある。五十音というくらいだから記すことができるが、漢字はそうはいかない。四角形の漢字、三角形の漢字、コの字型の漢字を見つけ、その部分に顔を書く。
今まで習ったことを基本に自分で考えながら、どの漢字に笑顔を入れようかと考えながら記す。最終的には自分の名前・妻の名前を漢字で記す。
冠先生には大変お世話になった。そして加度さんにも笑い文字と接するきっかけをいただき、ありがたいと思っている。よし、学んだことを生かすため、年賀状は手書きで記してみよう。皆さんに喜んでもらえればありがたい。