「あったか」一月(2023年1月23日)
一月十九日、いよいよ今年初めての絵本を読む会「あったか」の開催日がやってきた。「どんな本を読んでもらえるだろう」始まる前から期待がいっぱい。今年もウクライナ情勢や、コロナなどいろいろあるが、「あったか」ではくつろいで過ごしたい。
最初の本は「おめでとう おひさま 中川ひろたか 作 片山健 絵」お日様が海から顔を出した。「今年はどんな年にしたい?」次に山に行き「今年はどんな年にしたい?」同じように聞く。
動物たちは「なるべくけんかしない」「なるべくきらいって言わない」と「なるべく」を使って今年の目標を述べる。
おひさまも「なるべくというのがいいね。私もなるべく顔を出すようにしよう」という。
これを読んで、参加者の自己紹介と今年の目標を「なるべく」を使って述べる。私は「『なるべく』みんなで走るロードレース大会に参加したい」と発言。コロナ禍になり、リアルのロードレースは中止がほとんど。一人、スマホのアプリを使い、自宅近くをジョグ。それを大会本部に送ったら順位が出るというやり方で参加。
そろそろみんな集まって走りたい。そのほうが集中力を高めて走ることができる。
信号で止まらなくてもよいので、タイムもよいだろう。でも、「なるべく」を使っているので、コロナの流行り方によっては不参加もありだ。
また、職場においては清掃の状況が思わしくない。予定表を組んでいても毎日のように辞退者が出る。それをカバーするのは六十五歳以上の利用者の場合が多い。何とかしなければと思っている。
来年度、状況がよくならなければ私は辞任せざるを得ないと思っているが、あまり悲壮感が出てはいけない。「なるべく」とか「できれば」と思って改善に取り組むのがいいかもしれない。
次は「アマンディーナ セルジオルッツィア作福本友美子訳」 アマンディーナとは小さな犬のこと。恥ずかしがり屋でいつも独りぼっち。だけどあるとき「一人でいることをやめよう」と思い立ち、舞台を借りてそこで歌や踊りを発表しようと練習をする。一人で一生懸命の練習。ビラも自分で作る。全て自分一人で取り組む。
さて、本番となり、幕が上がるが、だれも来ていない。「どうしよう」驚いたが、「せっかく練習したのだ。誰もいなくても発表しよう」と予定通り始める。椅子の間からゴキブリが顔を出し、一生懸命見つめる。
発表が終わるとすごい拍手。感動したゴキブリがたくさんの人に知らせ、集めてくれた。
これを聞いていて、見ている人がいようといまいと、「練習したことを発表することは大切だな」と思った。ただ、「作者はどこの国の人かな。なぜゴキブリを選んだのかな」という疑問を持った。
作者はイタリア生まれで、アメリカに移住 とある。もっとも「嫌われ者のゴキブリがみんなに知らせても」と思うのは私の発想。椅子の間から顔を出すのだったらゴキブリかネズミがいい。そして舞台は子犬。動物の世界ではゴキブリも嫌われていないのかもしれない。
皆さんの感想も「練習したことは、見ている人が何人だろうと発表することが大切」というものが多数あった。
三冊目は「朝の絵本 谷川俊太郎作 吉村和敏写真」これは絵本というより写真集のようだ。 写真に目を奪われそうだが、谷川俊太郎さんの作だけに、文章も素敵だ。
これを読むと「リレーフォーライフの色は紫、夜明けを象徴する色」というのを思い出す。どんなにつらい夜が来ても、きっと朝が次に来ると思えば耐えられる。元気が出る。
また「朝」というのを「新しい年の始まり」ととらえてもよいのではないだろうか。
さすが、年の初めの「あったか」だけに、よい本を選んで紹介してもらった。今年も「あったか」に参加しよう。