2013年9月11日
「研究の成果をいち早く患者のもとに届けてほしい」そんな患者・家族・支援者たちの切なる願いを実現させるため、日本対がん協会はリレー・フォー・ライフ・ジャパンに寄せられる寄付を基に、「リレー・フォー・ライフ プロジェクト未来」と名付けた研究助成を昨年度から開始しました。過日、規定に基づく審査会が行われ、今年度の採択者が下記の通り決まりました。
「リレー・フォー・ライフ(RFL) プロジェクト未来」研究助成金
2013年度採択者
応募者名 |
所属組織 |
テーマ |
金額 |
岡本 康司 |
国立がん研究センター研究所 |
単一細胞レベルでの遺伝子発現解析による難治がんの抗がん剤耐性メカニズムの解明 |
300万円 |
片桐 豊雅 |
徳島大学 疾患プロテオゲノム研究センター |
内分泌療法抵抗性乳がん克服に向けた新規エストロゲンシグナル制御機構の解明と革新的治療法の開発 |
200万円 |
清水 研 |
国立がん研究センター |
小児がんの患者及び家族が有する精神心理的苦痛の緩和を目的としたがん診断時からの介入プログラムの開発 |
200万円 |
清水 重臣 |
東京医科歯科大学 |
オートファジー細胞死を標的とした新規抗癌剤の開発 |
200万円 |
坪野 吉孝 |
早稲田大学大学院 |
がんサバイバーの食事と運動に関する最新研究の情報収集と情報提供の取り組み |
200万円 |
西村 歌織 |
北海道医療大学 看護福祉学部 成人看護学講座 |
インターネットを活用したがん患者のための地域限定型コミュニティ結成と自助効果の検証 |
100万円 |
吉田 清嗣 |
東京慈恵会医科大学 生化学講座 |
乳がん幹細胞の維持機構とがん治療への応用展開 |
300万円 |
(五十音順、敬称略)
この助成には、研究者・医師・患者・家族・支援者・行政の間の距離を縮め、リレー・フォー・ライフを互いの交流の場にし、がん知識の普及・理解を深めるとともに、がん研究を進める礎となってほしいという期待が込められています。米国のリレー・フォー・ライフの寄付金によってグリベックが開発されたように、日本でもいち早くこの助成によってがんの新薬、または新しい治療法が生まれることが望まれています。
以上