希望の郵便物(2024年1月22日)
「朝晩は寒いですね」寒に入るとそういう声をしばしば聞く。だけど私は「やはり今年は暖冬だ」と思う。しもやけで指が腫れて痛いということはないし、耳が寒くて硬くなったというのもない。
そんな中、先日読むだけで温かくなる郵便物三通が来たので紹介したい。
まずは全国難病者の会あせび会の「あせび会だより」。この冊子15ページに私の記したエッセイ「ホスピタルアート活動23」が掲載されている。そして今回は「皆様によりわかりやすく」ということで作品スヌーピーの絵を描いた写真が同時にカラーで掲載されている。もちろん「ホスピタルア―ト活動23」はRFL広島のホームページにも掲載されている。
わが子が難病だったので、私はあせび会に入会している。今はわが子も調子が悪い時に病院で見てもらうという経過観察とでもいうような状態だが、しばしばエッセイは送らせていただいている。
十二月、「あなたのエッセイを一月発行の機関誌に掲載したい。写真があればわかりやすいと思うので、送ってほしい」という問い合わせがあった。そこで、ホスピタルアート活動を行っているすばるクリニックに許可を得て、送らせてもらった。これを読み、ホスピタルアートへの理解が広まれば、うれしく思う。
なお、スヌーピーの絵だが、「まだあるのですよ。皿海さんの知っている福祉施設で作成していただけるところがあれば、紹介してください」と告げられている。府中市内の福祉施設で話が進んでいることも報告しておきたい。
次の日、主としてスキルス胃がんの患者・家族を応援する「希望の会」より「すっきりわかる術後の手術」という冊子が届いた。
私は胃を全摘して十七年半という年月が過ぎたが、いまだに食事を失敗することがある。そして手術後糖尿病になったので、食事には気を遣う。そんな私に取り、この冊子を読み、基本から理解することは重要だと思い、少し前「希望の会」に注文しておいた。
「胃を切除した人は『おならがよく出る』という症状をもつのはそのためです」という文章があった。その前には丁寧な説明があった。正月休みに食事のあと、私がおならをしたことについて、非難する家族がいたが、うまく説明できなかった。この文章は、「そういう時に説明しやすいな」と感じた。
もっとも、糖尿病の薬も「この薬を飲むと、おならもしくはげっぷが出やすくなりますが、いいですか」と聞かれ、「いいですよ」と答えている。その薬、今も飲んでいる。全摘してまだ五年たっていなかった時期なので、とにかく生きることに精いっぱいの選択だった。
だけど、批判が出るということは「さすがに十七年。もうがん患者というより、一般人として評価してくれているということだな」とうれしく思うこともあり。
そういえば、給料をもらっても、以前は「父さんが使いたいように使って、もし残ったらちょうだい。食費の足しにする」と妻は言っていたが、最近は「今月は少ないね。何に使ったの」ということもある。これも一般人としての評価だろうと嬉しくなる。
そして「希望の会」の冊子と同じ日に乳がん患者会「福山アンダンテ」のお便りが来る。その中に「今年もがんチャリティイベントのRFLに参加してきました」という記事あり。
「一番印象に残っているのは NPO法人希望の会理事長の轟浩美さんです。」と書き出し、続いて轟理事長の講演内容の説明が記してある。これには感激。
私はルミナリエステージで初回から連続して「スキルス胃がんについて 知ってもらいたい」という思いでスピーチしているが、私一人よりも、同時にほかの人にも話していただけたら効果がより上がるのでは」と思い、轟さんの講演を提案したが、成功したようである。これからも、胃がんの方の支援をやりたいと思っている。