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2024年02月08日

「半分ごはんプロジェクト」に思う

「半分ごはんプロジェクト」に思う(2024年2月8日)

 「へえー、そういう風に考える人もいるのか」自分にとっては意外な気がした。「でも、これもいいかもしれない」スキルス胃がん患者・家族を支援する「希望の会」が「半分ごはんプロジェクト」を提案したのを見て思った。

 「半分ごはんプロジェクト」
 「胃がんの症状、術後障害、副作用により、『食べること』に影響を受けている胃がん経験者は少なくありません。

  (中略)

 『少ない量なら食べられるのだけど』ということは、特に胃がんに限ったことではなく、誰にでも体調によって量が選べると嬉しいことがあるのではと考えています。そこで希望の会は少量の提供が可能な飲食店・調理キットを扱う業者などの情報を皆様の力を借りて集めたいと企画しました」

 これを読み、自分も胃を全摘していただき、岡大病院を退院するときのことを思い出した。栄養士さんとの面談。「あなたがラーメンもしくはうどんを外食するときは、奥様と一緒に行ってください。はじめ全部は食べられません。少し残して奥様に食べていただきなさい。麺類はあまりかまずに、飲み込む人が多いので、気を付けないと失敗します」へーそうなのか。以前は「半チャン」ラーメンが大好きだったのに。一杯食べるとて多いのかと感じた。

 術後二年くらいの時期だろうか。府中市のロードレース大会五キロの部で完走し、参加賞のうどんを食べた。家族で出場していたのだが、妻や子供は「うどんだけの昼食では物足らない」と言い、途中スーパーにより、すしを買って帰る。私はうどん一杯でいいかと思っていたが、「父さんも少し食べる?」という声を聞き、巻きずしを一切れもらって食べたところ、急に苦しくなり近くの外科で診てもらうことに。

 食事に失敗し、外科に行くことが三回くらいあったかな。CTで診て、「腸閉そくではないですね」といわれ、点滴してもらっても、一定の時間が来ないと楽にならない。そこで、そのうち自宅で洗面器をもって吐きながら時間を待ち、少し楽になったら横になるということを繰り返していた。苦しいけれど。

 そうしたことがあるので、「私は一人で外食はやめよう」と思うようになった。今もそうだが、外食しなければいけないときは、なるべく妻手作りの弁当持参で出かける。

 職場の研修旅行が年に一回ある。ほかの人はホテルのコース料理あるいは豪華定食を食べているが、私は「弁当持参でもよいなら参加、だめなら不参加」と言っている。担当者が問い合わせてくれるが、ほとんどのホテル・旅館は「了解しました」と言い、席だけ用意してくれる。

 他の人がどんなものを食べていても、うらやましいとは思わない。自分には合わないのだから弁当の方がよいと思う。ただ、同僚のSさんは、近くに座ったときは、「皿海さん、雰囲気だけでもどうぞ」と言い、自分の料理から一品分けてくれる。これは遠慮せずにいただく。そして私の弁当から一品上げるようにしている。もちろん忘年会、新年会は不参加。参加して、途中苦しくなって横になったことがあり、以後はやめている。

 家族で外食に行く話をしていても「行っておいでよ。留守番は父さんがするから」と言い、家で食べやすいものを作って食べる。

 でも、「半分ごはんプロジェクト」を読み、「これはこれでいいよな」と思った。ただ牛丼屋などはごはんが小・中・大と有って自分で選べる。こういうのを利用するのもいいかも。

 私は術後、十七年たったが、自宅で妻の手料理を食べても、急に苦しくなることがある。だから、もう外食は極力控えるというか、半分ごはんのところが見つかっても、自分から進んでいきたいとは思わないかもしれない。

 だけど、胃の手術をした人の中には、「食事が好き、いろんなものを食べてみたい」と思う人には「半分ごはん」はうれしい企画と思うだろう。これを読んで感じるところがあった人、希望の会ホームページをご覧ください。そして連絡してください。お店に了解を取り、半分ごはんプロジェクトに掲載することになるそうです。すでに全国から情報が集まっているそうです。よろしくお願いします。